心に残る歌を、あともう一曲 喜多條 忠インタビュー・聞き手/残間里江子
心に残る歌を、あともう一曲 喜多條 忠インタビュー・聞き手/残間里江子
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拓郎はね、岡本おさみさんが詩を書いたものは「聴かせ歌」だね。『落陽』と『襟裳岬』は素晴らしいですよ。あの2曲を書いたということだけで、岡本さんは作詩家として威張れます。
でも『結婚しようよ』とか、拓郎が自分で詩を書いたのは「歌い歌」ですよね。
キャンディーズの頃とか簡単だったよ。キャンディーズが歌ってる姿を思い浮かべるだけで、『やさしい悪魔』(1977年/作曲・吉田拓郎)とか簡単に言葉が出て来た。枯葉みたいに降ってきたね。
それから拓郎ともう何曲か作りたい。拓郎のコンサートは必ず行ってるけど、やっぱり拓郎はいいよ。人間的にもね。あいつは本当に男っぽいから。
俺がボートの旅に出るって拓郎に言った時、「喜多條よ、俺はお前のために何でもしてやるから。もしお前がまた歌を書きたくなったら、俺が必ず曲を書いてやるから、俺のところに来い」って言ってくれた。そんな風に言ったのは拓郎だけだったね。
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