CM SONG BEST HIT 吉田拓郎・僕の旅は小さな叫び 松下電器産業
■拓郎ちゃんのコマソン第1号
拓郎ちゃんのコマソン第1号がこの唄。46年の夏に制作した。これが拓郎ちゃんにとって本格的なCMソン グとの出会いであった。作詩が"青い三角定規”でおなじみの山川啓介さん作曲が"生きがい"等を作った渋谷毅さん。ジャズ・ピアニスト渋谷さんとフォークのシンガー・ソング・ライターの拓郎ちゃんとの出会い。普通ならあり得ないことだ。 CMソングだからこそ実現したといえる。それだけにこの唄の制作には 時間も費用もかかっている作詩だけでも3~4週間はかかったし、制作にしても約100万円程の費用がでている。普通なら2~3日で仕上げてしまうというから、全く異例といえる。だからこそという訳じゃないけれど、拓郎ちゃんのハートもピタリと決っている感じがする。
■拓郎ちゃんのバツグンな才能
例えば、この中で拓郎ちゃんのアドリブが入っているが、3小節から5小節までの部分がそれで、全体としてもマッチしていて実にいいのだ。「拓郎自身の持っている雰囲気をノビノビ出させようと思ってアドリブを入れました」と制作者は言っているが、その意図が見事に当った訳だ。もっとも拓郎ちゃん自身は「その 場でデッチあげたもので、別にどうという程のことで もないよ」とすました顔だけど、その才能はすごい。
フォークばかりでなく、音楽全般にわたって卓越した才能を持っている人、自分の思っていることを素直に音に出せる才能の持ち主ともいえる。 ”結婚しようよ”から”結婚しました”にヘンシーンした拓郎ちゃん。これからも、その才能をフォークばかリでなくCMソングにもジャンジャン注ぎ込んでほしいものだ。 (K)1972.8深夜放送ファン
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フォーク界の旗手、拓郎ちゃんは、またCMソングでも抜群の才能を発揮している。拓郎ちゃんが本格的にCMに取り組んだのが昨年の夏。ナショナルテクニックスの「僕の旅は小さな叫び」がそれ。作曲は「生きがい」等を作った渋谷毅氏。作詞が「青い三角定規」でおなじ みの山川啓介氏。ジャズ・ピア ニスト渋谷氏とフォークのシンガー&ソングメライターの拓郎ちゃんの出合い。CMならではのことだ。 ここでは拓郎ちゃん歌うばかりでなく、自からアド リブも入れているんだ。三小節目の「このヘヤは......ぼくのうみへ」がアドリブの部分。 「拓郎自身の持っている雰囲気をのびのびださせようと思って、アドリブを入れました」と制作者側は説明して いるけど、それが好評を博してピッタリ決っている感じ。やはり、拓郎ちゃんというのは、フォークだけじゃなく、音楽の世界全般に卓越した才能を持っているんだね。自分の考えていること、思っていることを、素直に音に表わせる数少い音楽家といえるかも知れないよ。もっとも、拓郎ちゃん自身にいわせると、「あ のアドリブは、その場で、デッ チ上げたんだよ。別にどうということはないね。コマソンって結構おもしろいと思った程度か なあ」とおっとりしている。
1972.7深夜放送ファン
(カテゴリー「吉田拓郎」から分離独立)
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