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2019/11/07

松本隆さん、きたやまおさむさん、そして、岡本おさみさん。 ・田家秀樹ブログ・新・猫の散歩

田家秀樹ブログ・新・猫の散歩
松本隆さん、きたやまおさむさん、そして、岡本おさみさん。

3人に共通していること。作詞家。当たり前か。そして、同じ時代だったと言う事がありますね。70年代前半。松本さんは今も作詞家であり続けてますが、きたやまさんも岡本さんも、その後は、それぞれ別の生き方をしていきました。
きたやまさんは、お医者さん、そして大学教授。岡本さんは、旅人、そして演劇。二人とも作詞は片手間というか、時間のある時にやっているかのようになってました。それぞれ作風も違いましたけど、それまでの歌謡曲の作詞家と違う、という一点は共通してました。
何でこんなこと書いてるか。明日、松本隆さんのインタビューがあるんです。この間はFM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の出演、番組ゲストという形のインタビューでしたけど、明日は、いわゆる取材。喫茶店でテープを回して話を聞くというスタイルですね。
テープとは言わないか(笑)。レコーダーに録音する、ですね。ジブリの「熱風」の連載に関しての補足取材。めったに東京に来られないんで、時間もそんなに長くないです。でも、要点は聞けるかなという感じですね。
きたやまさんは、やはり「J-POP LEGEND FORUM」の加藤和彦さんの特集の時に来ていただきました。二週分ですからね。結構、突っ込んだ本音話が聞けた感じです。そして、岡本おさみさん。11月になくなったんですよね。
きたやまさん、松本さんと立て続けに会っているせいもあるんでしょうね。そう言えば、岡本さん、11月だったよなあ、と思った次第です。あれから4年だ。まだ4年なのか、もう4年なのかはそれぞれの感じ方でしょうけど。
さっき、同時代、と書きましたけど、そういう感慨ですね。ほんとに同じ時代に同じようなところに3人がいた。僕にとって、ですよ。そして、3人とも自分には出来ないことをやっていた。羨望も嫉妬もこめつつ見てました。
彼らの書く詞が好きだった、ということもあるな。あの頃好きだった曲のかなりの割合を3人が占めてますね。シンガーソングライターが書いた曲以外、となるともっと割合が増えます。どっかで自分の生活と一緒になった感じもします。
さっき、自分には出来ないこと、と書きましたけど、特別感があるのは、そういうことでしょうね。つまり、同じ時代に放送作家でしたから、僕にも「作詞しないか」みたいな誘いもなかったわけじゃないんです。
でも、結局、そっちへは行かなかった。同じ文化放送には喜多條さんも放送作家としていました。彼が売れっ子になってゆくのも見てました。でも、自分に出来るとは思えなかったのは、その3人がいたからと言って間違いないでしょう。
あんないい詞が書けるとは到底思えなかった。一時は揺れたこともあったんですよ。でも、必ず冷静になる。あの3人を越えられるわけないじゃん、と自分で思ってしまう。そうなったら出来ません。やらなくて良かった、と思うんです。
まあ、もう一つあるんですけどね。それは「楽しそう」に思えなかった。自分が書いたりしたら、他の人の詞のことも言えなくなるし、音楽が楽しくなくなりそうな気がしたんです。と言ってもそれは後付けかな。自分に出来ると思えなかったんでしょう。
岡本さんがなくなったのは73才。僕の今の年。同じ作詞家だったら、この年になってこんな風に彼らと話が出来たりはしないでしょうし。そういう意味では、これで良かったんだなと思えている感じなんです。感慨はそれですね、って確認してますね(笑)。
こんなお天気だからかな。晩秋という季節は色んな事をしみじみさせます。でも、松本さんにそうやって会うのは緊張しますよ。そんな感傷的なことを言っている場合じゃないです(笑)。というわけで曲ですね。
誰だろうな、やっぱり松本隆さんかな。彼が太田裕美さんに書いた曲「煉瓦荘」を。中央線沿線の詩人の話です。じゃ、おやすみなさい。

 

 

 

 

 

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