153-0051・休養十分だ
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不朽の名盤『よしだたくろうLIVE’73』をリリースした当時の新鮮な想いを胸に、2019年4月に73歳を迎え、令和への改元後に精力的に最新ツアーをスタートさせた吉田拓郎。
WOWOWでは、約2年半ぶりとなる最新ライブ「吉田拓郎コンサート2019 -Live 73 years-」に合わせて、3週連続で特別番組を編成し吉田拓郎の魅力を伝えていく。
リハーサルや会場舞台裏での密着映像でライブに対する想いに迫る特別番組、2014年に行なわれた「吉田拓郎 LIVE 2014」、そして最新ライブの模様を放送。数々の名曲を生み出してきた歴史とともに、その歌声を堪能していただきたい。
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昨日でした。今日になってしまったのは、帰ったのが遅かった、ということだけじゃないでしょうね、というのも妙な言い方ですね。でも、どこか書けなかった。何でしょうねえ。書きたくないとか、書くことがないとか、そういうんじゃないんです。
簡単に書いてはいけないような気がしたんでしょうね、ってこれも曖昧、他人事のようですけど。いつもみたいに、こうだったんです、こう思いました、という風にはまとめられない。複雑な感慨、は大げさか。でも、色んな事を感じたり考えながら見ていたというのが正直なところでしょう。
それでも簡単に言うと、体験したことのないコンサートだったんです。拓郎さんに限らずです。今まで見てきたどんなコンサートとも違った。質が違う。意味が違う。やっている人が求めているものが違う。客席の受け止め方が違う。あらゆる意味で初体験のコンサートでした。
10代じゃ20代じゃあるまいし、この年で初体験ですよ。いい年して(笑)。でも、この年だから初体験なんでしょうね。ほとどのことは経験してきたからこその初体験。それは当然のことながら拓郎さんの73歳という年齢がありますね。
それに加えてこちらもその年ですからね。そういう年齢の人のコンサートをこの年で見ること自体が初体験なわけですから。しかも、ツアーがルーテインワークになっている人ではない。どんなことがあってもツアーはやります、という人じゃないわけですし。
この後、いつコンサートをやるか分からない。年齢もありますし、いつ何が起きるか分からない。ひょっとしてこれが見納めになるかもしれない。「今回が見納めの来日」を売り物にしている外タレもいないわけじゃありませんけど、そういう関係じゃないわけです。
同じ時間を生きてきいるわけですから、今度いつになるか分からない、というのは自分の問題でもある。仮に次があったとしても、こちらが元気でいるかどうかわからない。「見納め」というのは自分の問題でもある。そういう気分で見たコンサートというのも初めてでしょう。
更に、です。あの選曲ですよ。ラジオで公言していたように「吉田拓郎詩曲」のものしかやらない。番組の中で流した曲とか、これやろうかなと言っていた曲もありましたから、意外ではありませんでしたし、むしろ期待どうりでしたけど、知らないで来られた方は驚いたでしょうね。
そういう個人的なコンサートというのも初めてな気がしたんですね。「自分のため」にやるコンサート。「吉田拓郎」というパブリックな存在を払拭しようとする。拒否する、でもいいかもしれません。こんなに「私人」であり「個人」に正直にあろうするコンサートがあったでしょうか。
そこに「最後かもしれない」ということのずっしりとした重みが備わっている。それも体験したことのない説得力だったんでしょう。でしょう、ってこれもどこか曖昧か。そういうことを抜きにしても声も出てましたし。このシャウトが聞けて良かったなあというしみじみした気持ちもある。
まだありますね。彼が払拭しようとした「パブリックな吉田拓郎」というイメージにはこれまでに世間に流された「嘘や作り話」が関わっているわけで、少なからず僕も当事者の一人になるわけです。それを自覚しながら見ているというのも初体験でした。
つまり、自分が侵してきた「罪」の数々を懺悔しながら見る、というと、これも大げさですね。でも、客席にも説明のつかない感情、みたいなものがあるように思ったのは僕だけでしょうか。うれしいとか、感動した、ということだけじゃない気がしたんです。
次があろうとなかろうと、色んな意味で”焼き付けておきたい””しまっておきたい”コンサートでした。というようなことを書けたのは今日だからですね。でも、今日の回は消してしまうこともありそうです。拓郎さんがブログを自然消滅にしているみたいに(笑)。
というわけで、曲ですね。明日はアリスの武道館。というような並びに置いてしまっていいんだろうか、と思ったりもしてます。拓郎さんのことは、もう書かない、ということでしょうね。うまく言えない。曲ですね。まだ残り4本あるし、どうしましょう。お好きな曲を。じゃ、おやすみなさい。
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