吉田拓郎&お佳、新居でご満悦・ヤングセンス1972.秋号
ホンモノのフォーク・ソングは、4畳半のアパートから生まれるのであって、決して豪華なマンションからは生まれないのだ…などという伝説がありました。
だが、こういう考え方は、フォークを、いや広く音楽というものを、狭い袋小路に追いやるだけだったのではないでしょうか。4畳半からは、私小説的な4畳半ソングしか生まれなかった…もちろん、そこにもひとつの立派な歌の世界があるのですが…でも歌とは、作った人個人のものであると同時に、より多くの人のものであるべく、より広い共感を求めて自然に広がっていくもの…それこそホンモノの歌ではないでしょうか・・・ !
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●フォーク界でそんな歌作りの先駆的存在である加藤和彦、吉田拓郎、西岡たかし、杉田二郎、小室等、かまやつひろしなどは、いずれも奇しくもマンション暮しをしているのですよ。住居や生活の豊かさと、出来あがってくる歌とかどれほど相関関係を持っているかは、さだかではありませんが......。
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●さてさてマンション物語・・・吉田拓郎氏が高円寺から渋谷近辺にある3LDKの豪華なマンションに引っ越しました。本人も、ちょいとぜいたくだが、何せ友達をワンサカよんで、ドンチャン騒ぎするのが好きな2人、これくらいの部屋がないと、ギャンブル大会も開けないというワケなのです。お佳はスペイン製の椅子 (写真)などを買ってきたり大ハリキリで、家具調度はすべて彼女のセンスで選ばれているのです。しかし、拓郎ふと気づくに、このままお佳のペースでやられては大変!自分の部屋もとれないぞ・・・と。そこで洋間のドアに《アトリエ》と書いた小さな札をつるし、わが城を獲得。 ここを作詩作曲生産の本拠とすることにしました。成功、成功。 (1972.秋 ヤングセンス)
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カテゴリー「吉田拓郎」より分離独立
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