サマルカンド・ブルーWild lion or unpolished diamond 対談⑥
N:TAKUROは言ってたよ。"KATOは俺のこと, 研究してるんだよ”って。"いいプロデューサーだよ" ともね。
T:「サマルカンド・ブルー」も最初とは全然違う風になっちゃったね。テンポもそうだし,旧曲とは全然違う。
N : TONOVANは何曲メロディーを書いたの。
T:いや,僕が1人で書いたのは「パラレル」と「ロン リーストリートカフェ」だけて,あとはTAKUROの メロディーを......。
N:いじった!
T:そう。
N:いじるだけいじった。豆腐が玉子に見えてしまう 位に……。
z:どっちもいじれなかったのが......。
T :「TOKYO」はいじってないな。
z:「風のダイアローグ」もね。
T:でも,そういう風に言うと,勝手に僕が変えてるみたいだけど,さっきのライオン説っていうか,ライオンはライオンで,自分が何だか気づいてないわけだ から,すごくいいメロディーとか,いい何かを持っていれば,それが無造作に出てしまうんだよ。
N:さり気なく出されたものは,根本的な部分ではいじれないものね。
T:だから逆に言うとTAKUROみたいなアーティス トっていうのは,絶対にプロデューサーが必要なのね。ダイアモンドの原石だからね。
z:そう,完全に原石!
T:ちょうど上でビリー·ジョエルがやってるけど,彼ほどになれば自分でレコードはできるわけよ。でもフィル·ラモーンが絶対についている。
N:そうだね。
T:そういうところがさらに凄いものを生み出す! 1+1が10の世界になっていく。
N:ジョン·レノンがジャック ダグラスと組んだのも そうだよね。
T:そう。自分で全部やっちゃうっていうのは小さいよね。
z:そういう意味でTAKUROは今回,原石をピカピカに光らせたんじゃないかしら。ヴォーカルもうまくいったし。
N:ヴォーカルに力が入ってるよね。これでヴォーカルが決まらなかったら2人に負けたということになるんだから頑張ったんだよ。プロデューサー,作詞家,ヴォーカリストの三位一体となって,最高にTAKUROはパワーを出してるんじゃない。
z:いやあ,見事なもんですよ。
T:ヴォーカルの前はビッシリお酒もセイヴしてね。 そういうところはすごく繊細なんだよ。
N:やはり本物のライオンだ。
z:とにかくあの頑固さは並大低のものじゃないわね。作詞とか何とかでケンカすると,もう言いたい放題だもの。TAKUROも詩がわかるから私も負けないと思うし.....。
N:とにかく凄いものができてるよ。
Z:そう,うれしいわ。楽しい仕事になったけど, 2月から書き始めて,もうかかりっきり。他のことなんて全然できなくて,収入なんてなしよ。TAKUROの詩ばっかり書いていて。
T:今年になって,こればっかりやってるね。
z: (笑)うちは食べていけるかどうかって位にね。
T: "私なんか全部仕事断って書いてるのにってZUZUが言うと, TAKUROは"おお!もっと断れ, 断れ"だからね。
z:軽いのよー。
N:見事なものだね。
(in the car on the way back)
N:本当に本物しか生き残れないね。
T:本物じゃない人は去っていくしかない。
終
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