« この唄を君に贈ろう ( 1 ) | トップページ | みうらじゅんさん再び拓郎を語る!! »

2005/06/14

この唄を君に贈ろう ( 2 )

小室: そうか、じゃあ何も出てこなかった?

拓郎: うん、まぁ桜島をじっと見てると、俺の親父、薩摩隼人でね、
   つまり西郷隆盛が好きだったんですよ。西郷隆盛の写真を自分
   の枕もとに貼って寝るっていう、ブロマイドみたいにして。

小室: ほう。

 ・・・吉田町の唄がバックに流れ出す・・・

拓郎: だから今でいうアイドルみたいだったんです、西郷隆盛さんが
   うちの親父にとっての。で、そういう奴ですから桜島を見て感
   動するような親父なんですよ、胸が熱くなるっていう。

   で、俺はこう桜島を見てて、ま、胸は熱くはならないけども、
   「親父これが好きだったんだなぁ」っていうのがあって・・・
   そういうぐらいですね。

小室: 親父がさぁ、親父の事をまぁ無理やりも含めて嫌ってたってい
   う時があったでしょ。

拓郎: ありました。

小室: それは何が嫌だったの?

拓郎: そんな事話すんですか?

小室: いやいや、嫌だったらいいけど・・・

拓郎: それ家庭的な問題ですよ・・・うん・・家庭人としてうちの親
   
父ってのは失格だなっていうのが若い時から、ガキの頃からあ
   って、男としては薩摩男児でさ、で、しかも物書きだったりし
   て、だから男としての憧れはありましたよ、子どもの頃。

   でも、おふくろを見てると、何でこんなに女を悲しませるんだ
   っていうのがあるからさぁ。するとやっぱりうちの親父ってひ
   でえなぁっていうのがあるわけでしょ。どっちかって言うと、
   女親の味方しちゃうんですよ、つい、か弱いからとかっていう
   事で・・して歌を作るとやっぱり男親を批判するわけですよ。

   それはもう、ありきたりのよくあるパターンだったんですよね
   僕もね。でまぁ随分時間がたってみて、しかもあのフィールド
   ・オブ・ドリームスを見て、「なーんか違ったかな」っていう
   反省と後悔がさ、出て来て・・・でまぁ、もしかして親父、
   俺には黙ってたけど本当は、こんなことが言いたかったんじゃ
   ないか、って事があったような気がするんですね、今なら言え
   るってな事がね。

   まぁ、そういう事は俺もね、漠然となんだけど、うちの親父と
   おふくろはずっと別居してて、俺、なーんかの風の便りかなん
   かで親父、女、いたような気がするんだよね、うん鹿児島に。

   女がいたんだな、っていう感じがすごく強くある、俺。
   うん、いていいと思うけど・・・

小室: 今はその事、許す?

拓郎: 今は、許す。
   そん時はやっぱ不潔っていうか、おふくろがいるわけだからね
   おふくろのもとに居るとさ、やっぱおふくろの味方しちゃうん
   だけど・・・あれは女、いたな・・・いたって・・・いた。
   しかもうちのおふくろとは、かなりタイプの違う女だったんだ
   ろうな、って気がするんだ。

   で、それはねぇ、親父ねぇ俺に言ってくれたっていいじゃねぇ
   か、っていう話だとは思うわけよ。

小室: うんうんうん。

拓郎: まぁ言ってないんだけどさ。
   それを訊きに行ったわけよ俺はね。
   言ってくんなかったけどね。居たの?もういいじゃない、
   もう言ってごらん。「俺はな、じつは女できてたんだ」ってな事
   をさ、「もう1人子どもがいるぞ」なんて言われたらどうしよ
   う、なんて。(笑)

小室: あっははは。

拓郎: 俺もさぁ、どきどきしながら言ったんだけど・・・わかんない
   んだよ、もう1人兄弟がいるかもしんない鹿児島に。(笑)
   危ないっちゃあ危ないんだけどね。ま、でもそれぐらいの事、
   ありえると思うんだ、俺。

小室: この放送がもし鹿児島にでも流れてくれりぁ、「ああそろそろ
   名乗る時だ」って思いながら見てる人がいるかもしれないね。
   もう、もう拓郎さんの所に行って、「お兄さん」と言っても許
   されるだろう。(笑)

拓郎: あはははは。

小室: だけど親父さんからはさ、「な、お前、言うなよ、な、お前、
   そういう事じゃないんだから、お前しっかり生きていけ。
   拓郎を頼るな」って。(笑)

拓郎: あのねぇ。(笑)本当にそうやって冗談まがいに来るばかが
   いるんだから。(笑)

             続く

                           

|

« この唄を君に贈ろう ( 1 ) | トップページ | みうらじゅんさん再び拓郎を語る!! »

この唄を君に贈ろう■連載中■」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: この唄を君に贈ろう ( 2 ):

« この唄を君に贈ろう ( 1 ) | トップページ | みうらじゅんさん再び拓郎を語る!! »