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2005/04/04

( 4 ) 心の支え

拓郎: 「結婚しようよ」でしたが、結婚しちゃったヤツもいますからね現場で、コンサートでね人が歌っている最中に結婚しちゃったヤツいっぱいいるんですよ。とんでも無いですよね。で、昨夜「東京へ帰った方がいいんじゃない」っていう意見を押し切って、この街に泊まったんてすが、なかなかいいですね。ほら、今僕、引越しがテーマだからさ、東京に住みたくないって思ってるから。
武田: はい。
拓郎: さあ、「結婚しようよ」がですね・・
武田: なぜ裏切り者の歌かっていう(笑)その説明をですね、時代背景とともに・・(笑)
拓郎: 鉄矢、番組代わろうか?もうあと頼むわ、お前に。(笑)
武田: いやいや(笑)
拓郎: 俺もう充分やり尽くした。燃え尽きた、燃え尽きた。(笑)
武田: ダメ、責任を持ってやること。これが課題ですよ、ね、40歳を過ぎたんですから。(笑)
拓郎: はい。(笑)わかったよ。(笑)
武田: あの~、これはちょっと説明しなければならないんですが、これあの私が概略だけ説明しますと、「この歌が軟弱である」ということで、拓郎さんものすごい「帰れコール」を浴びせかけられたんです。不思議なもんですね、吉田拓郎さんの大ファンのくせして、拓郎さんが出てくると「帰れ」っつってヤジを飛ばすという輩が・・・
拓郎: そう、覚えてるのはねぇ、石川県の卯辰山(うだつやま)相撲場という所で・・・
武田: あー、覚えてる・・・
拓郎: で、こう真ん中が相撲する土俵なんですよ。で、なんていうの「すり鉢形」になってるわけ。そのすり鉢の真ん中で歌うんですよ。すると上の方からね、空き缶とか空き瓶とかいろんな物投げてくる。そこで歌ってなきゃならないわけでしょ。でー、僕の前に歌う人はみんなどんな軟弱な歌でも、みんな、こう、歓迎されて、優しい目でみんなが見てくれて・・・なぜか俺が出て行くと、みんなが一斉に暴徒と化すっていう事がありましたですね。その卯辰山相撲場で感じたのは、「なんかみんなおかしいんじゃないかな?」っていうのがあって、これから先、俺、歌うか歌わまいかっていう、人前で、その時、決断したのね。女の子が、「帰らなくていいのよ」って言う子がいるわけ。「拓郎がんばって」って。男はみんなで「帰れー」ってやってて、女の子達は「がんばってー」とかやってるわけですよ。こうステージから見てるとさ、結構色分けがはっきりわかってね、「女の子が正しい」と思ったもん、その時俺。「帰らなくていいのよ」っていう声がかかったら帰るまいと。日比谷の野外音楽堂なんかでは・・・
武田: そこでもあったでしょ、騒ぎが・・・
拓郎: あそこはあの~、客をステージに引っ張り出して、殴り合いの喧嘩やりましたよ。「出て来いこらー」とか言って大喧嘩しました。とかですね、名古屋あたりへ行くと、もう、もの凄かったから、帰っちゃった事あったね。「じゃあ帰ります」って。(笑)
武田: 凄かったらしいよ。俺、伝説で知ってますけどね。出てきて「帰れ」って言われて、「帰ります」って言いながら帰ったらしいですね。
拓郎: そう。でもなんだかよくわかんない。料金みんな払ってるわけですから。(笑)みんな叫びに来てた、「帰れ」って言いたくてしょうがない。
武田: 不思議でしょうがないのは、よく踏みとどまりましたね。恐怖感てすごいでしょ。
拓郎: やっぱでもね、その女の子が・・っていうけども、女性の応援ってそういう時、救いになるんだよね。男がいっくらギャーギャー言ったって、別に気にならないわけよ、女の子が「大丈夫」って言ってると。だから俺、お母ちゃん子だったのか、ばあちゃん子だったのか、女系家族にいたせいかさ、女の人の言ってる事の方を選ぶみたいね。
武田: これでもあのー、吉田さんの発言を大事に考えなきゃいけないんですけど、みなさんでね、「吉田拓郎を考える」の会ですけど。(笑)
拓郎: ちょっと待てー(笑)
武田: 今のアイドルの人がいるとして、人気絶頂だとします。で、50人が「帰れ」って言うとね、泣き出しますよ。だって、拓郎さん、そんな体験最近の若い人はして ないんだから。
拓郎: しない方がいいですね、これは。
武田: いやでもね、しない方がいい、じゃなくて・・・
拓郎: お、怒るなよ。(笑)
武田: いやいや、俺、自分の過去を簡単に言う人って嫌いなんだよね。そういう人、いるでしょ。
拓郎: 俺のこと嫌いなんだ。(笑)
武田: 「文化勲章おめでとう」とか言うと、「いやーたいしたことないですよ。女房がやれって言うからやったらもらっちゃった」とか言って、真面目に話さないという人とか。(笑)でも拓郎さん、その間の迷いとか苦しみとか恐怖感ていうのは凄かったんじゃない?
拓郎: いやー、やっぱり女の子が応援してくれてると思うとね、なんでもなかったね。(笑)
武田: シンプルだなぁー。(笑)うわぁードラマにならないくらいシンプルだなぁ。(笑)
拓郎: でもさ、鉄矢さ、よくある話なんだけどさ、売れない頃のミュージシャンを支える女の人って必ずいるでしょ。
武田: いる、いる。
拓郎: ね、影のような女の人が。で、必ず、有名になると、その人と切れちゃうっていうパターンがあるじゃんミュージシャンて。僕もいましたもん。つまりその、「結婚しようよ」を出す直前あたりは「帰れ」が結構あったんですよ。その頃ね、僕を支える女の子がひとりいて、名前も忘れちまったけども、僕のレコードが売れた瞬間に忽然とね、姿を消したんですよ。高校3年生だったですね。それはもうホントに影になり日なたになりね、支えてるなって気がして、「東京のこの子がいてくれれば俺、大丈夫かな」っていうの、あったね。
武田: うん、つまりあの、歌っていうのはたった一人、よき理解者である女性がいれば、成立する世界なんですね。
拓郎: そう。で、その子が例えば「結婚しようよ」みたいな詞を書いた時に、「こういう明るいのいいかもしんないね」とか言うと、そうか、っていう気になって何万人が「帰れ」って言っても怖くないっていう・・・鉄矢さんそういう女性、いませんでした?奥さんだった?
武田: いや、いました、その前に。(笑)えーとね、群馬の方に。
拓郎: あした行くよ、俺。(笑)明日、群馬泊まり。(笑)
武田: やっぱり拓郎さんと同じですね、支えてくれた人でしたね。
拓郎: 消えちゃった?
武田: うん、いろいろドラマがあって・・・
拓郎: ドラマ?(笑)じゃドラマ、あとで聞きましょうか。(笑)
武田: はい、というわけでございまして、吉田拓郎さんの苦い青春の思い出を今、語っていただきましたけどもその苦さの中から生まれた歌ですね。吉田さんを支え続けたその女性は、どこで元気にしていらっしゃるんでしょうかね。(笑)
拓郎: そうですねー、そうですねー。(笑)
武田: そんな青春の苦い体験を吉田拓郎さんは、こんな美しい歌に変えてしまいました。(笑)それでは早速聴いてみたいと思います。(笑)いってみましょう!
「春だったね」
拓郎: おいおい(笑)
続く

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