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2005/04/24

( 32 ) 拓郎・小室・坂崎 「子どもの頃聴いたラジオ」

拓郎: 歌が好きだ、音楽が大好きなんだけど、その音楽みたいなのを最初に耳にしてね、例えば学校で音楽を習うじゃないですか。
僕の通ってた高校の音楽の先生ってのは、ピアノを使わない、っていうユニークな先生で「俺はピアノで教えたくないんだ」って言うわけ。で、アコーディオンで教えるわけです。
坂崎: それ横森良三さんみたいですね。(笑)
拓郎: 「お前達は小中学校でピアノで音楽を学んだが、それやめろ」って言うわけ。それから学校の教科書使わずに、自分で歌集を自分の好きな歌、北帰行とかあるじゃん、それ歌わせるわけ。
小室: 歌声広場みたいな、ともしび、みたいだね。(笑)
拓郎: そう、すぐクビになったけど、教育委員会から。(笑)だけどそういうユニークな教育してもらったおかげでさ、高校時代にはすっかりもう歌謡曲、歌ってたの。
坂崎: ほぇー。
小室: すごいすごい、それは。
拓郎: 坂崎少し年代が違うんだけど、僕とか小室さんはゲルマニウムラジオなんて時代があったわけ。
小室: そう、自分たちで作ってねぇ。
坂崎: ありましたよ、ちっちゃい時。こういう所に着けると電波が入るんですよね。
拓郎: ああいう時代でしょ。だいたいラジオでしょ。するとさ・・
小室: 尋ね人、なんてやってたもんね。ラジオで。延々と、どこそこ出身の誰々さんとか・・・
拓郎: あー、そりゃ何年頃のあれなの?「君の名は」の頃だよ。
拓郎: し、知らないよ。(笑)
小室: うそー。(笑)
拓郎: 俺は戦後のドサクサは知らないよ。
小室: だってアンタ俺と2つしか違わないじゃん。
拓郎: 2つ違うと大きいんじゃない?そのへんが。
小室: ふぇー、尋ね人、知らないの?
拓郎: うん知らない。
小室: 坂崎知らない?
坂崎: 俺は全然知らないです。(笑)小室さんと10年違うんですから
小室: あらごめん、いずれにしてもラジオの世界だったね。
拓郎: なんの話だっけ? えーと、そう、ラジオでかかる番組ってさ、おばあちゃんが聴いてる番組とかさ、親が聴いてる番組でしょ。おばあちゃんは浪花節を聴いてるわけですよ。俺はおもしろくないなぁ、と思ってるわけ。
小室: そこが違うわ。俺は浪花節がおもしろいとラジオで聴いた世代だもん。
坂崎: はぁー。
小室: もうみんなラジオのスピーカーに向かって耳をそばだてて、渋茶を飲みながら・・・
拓郎: 子どもが渋茶を飲むわけ?
小室: いやいや、渋茶をのんでる大人の隣で、なんか、落花生みたいなのを・・
坂崎: ぶはっ、落花生。(笑)
拓郎: 唐突に落花生が。(笑)あのねぇ、また話が。(笑)小室さんが話すと話がわかんなくなっちゃうんだよ(笑)
小室: あららごめん。(笑)
坂崎: 音楽が流れてたと、ラジオで。(笑)
拓郎: 姉貴が聴いてるのが歌番組なわけ。島倉千代子とかね、歌謡曲を聴いてるわけですよ。結構、そういう所から歌謡曲を聴き始めて、流行り歌を聴き始めてさ。
小室: S盤アワーなんてやってたよね。
拓郎: それはもう相当あとでしょ。僕の子どもの頃の話。
小室: あぁそうだ、俺は言わない方がいいね、よけいな話。(笑)
拓郎: それで、一番最初に聴いてた曲、歌謡曲って覚えてる?
坂崎: 最初ですか? 覚えてないなー。
拓郎: 小室さん覚えてます?
小室: 覚えてるよ。例えば、♪イヨマンテ燃えろかがり火
拓郎: 俺も覚えてるって事は、同年代かぃ?(笑)
小室: ほらみろ!(笑)
拓郎: イヨマンテ(熊祭り)の夜。
小室: そうそうそう。
坂崎: 守屋浩さんとか。
拓郎: ♪僕は泣いちっち
坂崎: あと、大学数え歌でしょ。
拓郎: あ、大学数え歌、それは結構もうポップだよ。
小室: あれは? ♪野球小僧にあったかい
拓郎: 灰田勝彦。
小室: 同世代なんだよー。(笑)はははー。
坂崎: 確認しないでくださいー。(笑)
拓郎: そいで映画もあったの。
坂崎: それは知らないなぁ。
拓郎: それはそうだよねぇ、小室さんその頃東京だったんでしょ。
小室: 東京でした。
拓郎: 俺は鹿児島にいても、やっぱり電波の力って凄いですね。灰田勝彦を同時に知ってるという。なに話してるかほとんどわかんなくなったけどそういうのを聴いてたわけですよ。(笑)さ・・・(笑)
小室: うわはは・・オチは無いの?
拓郎: ない。(笑)ただそんだけのこと。(笑)
坂崎: それだけの事だったんですよね、大事な事ですよ。(笑)
拓郎: それを思い出して・・・どうする?(笑)
小室: えっへへへ。つまり、ラジオで音楽を聴いた時代である。
拓郎: そういうこと。(笑)例えばさ、歌謡曲を聴きながら、ビートルズを聴きながら、ホブ・ディランもやりながら、片方で、三波春夫の♪おーい船方さん・・も好きだったりするこの現実。(笑)
小室: ♪おーい船方さん、は三波春夫じゃないだろ。
拓郎: 三波春夫ですよ。
坂崎: ♪おーい中村くん
小室: 三波春夫かぁ。(笑)えぇー、そう。(笑)
坂崎: いろんな音楽、まとめて聴きますよね。
拓郎: 雑多にね、いろんなの聴いてるわけ。で、好きな歌っていうのはやっぱり流行歌だったんだよね。坂崎はどう?
坂崎: いざこうやってギターを持って歌うとね、日本のフォークが出てくるんですよ。24、5の連中でも、それこそ拓郎さんの曲とかね。俺らが子どもの頃の歌っていうと、やっぱりフォークなんですよ。だからフォークが♪おーい船方さん、なんですよ。
拓郎: あぁ、そういう事か。
小室: だっはっはっはは。
拓郎: なーんだそうか。俺は船方さんなの?
小室: 俺たちの前には吉田拓郎は、いなかった。(笑)
坂崎: そう。(笑)
拓郎: 俺は、きょうから船方さん。♪俺は船方さん。(笑)きょうから僕の事、船方さんと呼んでください。(笑)

ハガキ、読みますか?
・・84年、後楽園のジョイントコンサートが大雨だったという内容を
 受けて・・
拓郎: はは、あったねぇ。俺なんか何もしないで帰って来たよ、あの日。(笑)いきなり打ち上げだったよ。
小室: ははー、ウソだぁー。

「流星」

続く

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