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2005/04/07

( 10 ) FROM TAKURO (3)

拓郎: 今、嵐のように武田さんが去って行って・・・あの、いろんな事 思い出しましたよ。(笑)例えば、松田聖子っていう人がいてですね、で、彼女の詞をよく書いてる松本隆っていう作詞家の、仲いいんですけども。松田聖子が結婚するんだっていう話があって、いろんな、すったもんだする前なんですが、そいで「拓郎、最後の曲作ってくんない?」とか言って。そん時に松本隆が僕に、「しかしアンタが曲作る女の子って、みんな引退しちゃうね」っていう話をされて、ふっと考えてみるとね、確かにね、やめちゃって結婚するとか解散するとかね、多いんですよ。それからかなぁ、女の子の依頼が来なくなったの。(笑)この間、のりぴーっていうのをですね、曲の依頼があったんですが結局僕は曲を作んないで、松田聖子用に作った曲がそっちへ行っちゃったっていう。(笑)そういえば男の人は関係ないもんだからどんどん来るんですけど、女の子は来なくなったなぁー。それやっぱり業界に広まっちゃったのかなぁ、あいつが曲作るとみんな、なんか恋愛して解散とか引退しちゃうっていう。   
困ったもんですけどねぇ。(笑)
昔、昔っていうのも変なんですけど大先輩のレコーディングっていうのは結構おかしいんですよ。井上順さんな
んかはね、凄く音程がフラットするとか問題が起こってきて、もう夜遅かったんですけどね、かまやつさんもひどいんですよ、歌へただし。すごい時間かかるんだけど、井上順さん、もっとかかるんです。で二昼夜やったの1曲をずーっと。二昼夜歌いっぱなし。24時間以上。もう声も出ないんだけど、どうしても今日中に上げなきゃ、締め切り迫ってる。僕、ブースの方から怒るんですよ。   
「順ちゃん、全然フラットしてるからだめだ」とか言ったら、「わかった、やってみせる。俺も男だ」とか言って、思いっ切り顔だけのけぞって「アーッ」って。「どう?上がった」って、上がったのは顔だけで(笑)音程はずっと下がってる。(笑)
そういう人とかですね。中村雅俊なんか、ちょうど奥さんの五十嵐淳子さんと恋愛中でね、俺達の勲章っつうドラマやってたんですが、レコーディングに来てもね、全然もう上の空なわけ。なんか違う事考えてて、ずーっと。で、なんかたまたま、その日が共演の日でね、今、亡くなりました松田優作さんと争ったらしいんですよ。それでね、勝ったみたい。(笑)その日。それは嬉しくてしょうがない、あの男、そういう男だから。もう、はしゃぎまくっててレコーディングに身が入らないわけ。みんなで雅俊を殴り飛ばしたっていうね。(笑)
そんな話もありましたが、そういうヤツとかですね、それから梓みちよなんかは、歌が上手すぎて「へたに歌え」って言ったら僕が殴られたっていう。(笑)この人のレコーディングには行きませんでした。今度1回行ってみたい、また次の曲を今、やってるんですが。これ聴いてみましょうか。
アナ: はい、それでは由紀さおりさんの・・
拓郎: あ、由紀さおりさんの曲ですか? そっちですか。この人、もうお付き合いありません。(笑)
アナ: はい、じゃあ気を取り直しまして、由紀さおりさん、
   「ルームライト」
アナ: フロム拓郎コーナー、猫、「雪」
拓郎: ちょうどねぇ、あの、73年か4年頃かなぁ、吉田拓郎っていう名前をみんなが知らない、一部の人が知ってるくらいの頃に岩手放送っていう所へですね、毎年、年末に呼ばれて行って、そこの女性のディレクター、凄い素敵な人だったんですけど、その人が僕の事好きだったのかなぁ(笑)、勝手に、森山良子じゃないんだから(笑)、ホントにね「おいで」とか言ってくれて毎年。4時間ぐらいの生番組を大晦日にやるんですよ、深夜にね、そいで、その後打ち上げとか言ってお酒飲みに行って。雪ってね、その人の事なんですよ。ホントに岩手ででしょ、雪降っててね、僕から見たらお姉さんていう感じの人で。すごい素敵な人でね、「拓郎君、きょうも飲みにいくわよ」とか言われると、なんかゾクっとするっていうか「ついて行こー」って感じになって。結構ね、僕は信越放送の誰それさんとか、放送局の人とお付き合いがあるんですよ。
広島RCCっていう所も、今あの、レポーターやってますけどねテレビのね、結構ありますね言えませんけどね、アナウンサーだった頃にね。   
放送局の人とすぐなんか変になる。(笑)
アナ: 変になる?(笑)
拓郎: 変になる。(笑)で、すぐ歌にするっていう。(笑)結構どの曲が誰って言えないですが、雪は公然と言ってますからいいですけど、いろんな歌があるんですよ。この歌は、あの人なんだ、とか。僕は現実にあった事を歌にしてますね。だから身の周りにいろんな事がないと困るんですよね。だから事件も起こす。(笑)つい暴れてしまう。(笑)度を越さないと、なんかいいてーまにめぐり合えないっていう気持ちがどっかにあるみたいで、自分から事件起こそうとしてる所がありますね。
モップス「たどり着いたらいつも雨降り」
近藤正彦「あぁ、グッと」
拓郎: まぁあれですね、いろんな人の曲、作ってますけど、自分の歌う曲じゃないっていう気軽さがあるからねぇ、わりと人の曲っていうのはおもしろいですね。冒険もできるし、俺だったらこんなん歌わないっていうのもできるし、昔はよくやった歌唱指導なんかしませんから。昔はもう自分の思い通りしないと気が済まなかったんだけど、今はほったらかしでね、好きなようにやってくれって感じなんですよ。だからレコードもらうとかえって新鮮だったりしてね。他人の曲作るのって全然苦労ないんですよ。自分のは全然できない。もう才能も無くなってきましたね。
アナ: とんでも無いこと、おっしゃってますけど、お送りしてまいりましたフロム拓郎のコーナーでした。
拓郎: 今、4時です。まだ3時間ですか。
アナ: まだ3時間です。
拓郎: 長いねぇ~。(笑)
「明日に向かって走れ」
「どうしてこんなに悲しいんだろう」
続く
 

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