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2005/04/19

( 24 ) 拓郎「コンサート」を語る

拓郎: 不思議なもんで、逢わない方がいい人ってありますね。あの、思い出だけで終わらせたいって。思い出だけ。(笑)思い入れね。僕にとっての中尾ミエとか。逢っちゃうと、いけない、逢わないで、こうこんな人って決めていた方がね、幸せっていうのはありますね。松尾さんなんかもそんなタイプに近いんじゃないかって、そんな事言っちゃいけませんね。(笑)
アナ: という事で1時から10時まで、拓郎さんがDJをずっと続けている、この時間は午後7時をまわった所ではございますが、ねぇ日もすっかり暮れました。
拓郎: 8時になったら、あの、ビールが飲みたい!
アナ: ビールの時間?
拓郎: 9時になったら、焼酎の水割りでいいよ!
アナ: あぁ。(笑)
拓郎: 10時になったら、水割りの濃いのくれ!っていう。(笑)
アナ: えー10時で一応、終わる予定ですけど、水割りが入ればもうちょっと喋れます?
拓郎: そしたらもう夜中までやっちゃう。(笑)
アナ: あ、次の番組まで押しますか?
拓郎: もう次のスタジオ行って、「俺、俺、俺」って。そういうタイプなんですよ俺って結構。(笑)ホントに。
アナ: いいなぁ。(笑)あたし、ね、こうやって目の前でお話うかがってますよね。で耳にイヤホン入れてますけど、拓郎さんの声って凄いいい声ですよ。
拓郎: あ、声がいいですか?
アナ: はい、すごく、なんと言ったらいいんでしょうね、お腹の中からスーッとこう、喉をユルユルユルッと出てくる・・・
拓郎: なんか、うどんが出て来たみたいな言い方だね。(笑)きれいじゃないね、ちっとも。(笑)お腹の中からニュルニュルニュルって。
アナ: ニュルニュル~じゃなくてユルユルユルっていう。(笑)お腹の中からドワァーって出てくる声じゃなくてこう、揺らめきながら出てくる声っていう。
拓郎: そうですか、あとでゆっくりとまた。(笑)       
 「元気です」
アナ: まだ元気ですか?
拓郎: 元気ですよ、はいはいはい。
アナ: はい、が多過ぎますよ。(笑)
拓郎: よくおじいさんでいるじゃないですか、はいは1回でいいんだ、という。(笑)
 
「あいつの部屋には男がいる」
 
10代のリスナーのFAX「若い人だけでなく30代40代の人のメッセージ、リクエストも多くて感動している」という内容を受けて・・・
拓郎: これどういう意味なんだろうね。
アナ: 普通は感覚的に言うと、30、40代の方が凄く一所懸命FAXや電話していて、こういうのに出すのは、きっと子ども達だけだろうな、と思って感動したんでしょうね。
拓郎: あーなるほどね。いやホントにね、まぁその、お客さんとかコンサートのね、どんな人が来たっていいと思うんですよ。で、僕だって40過ぎて、やっぱりマイケルジャクソン見に行ってキャーキャー言ったりプリンス見に行ってギャーギャー言ってるわけですから・・・いいんですよ逆に。ただ、ある程度の年齢になってしまうと、日本人は特にそうかもしんないけど、なかなか行きにくいんですよ、コンサートって。例えば子どもを連れて行けるコンサートの雰囲気とかね、少ないですからね。 僕が子どもの頃、思ったのはやっぱり年とったら演歌を聴きにいくのかな?と。結局だから僕は、つまりうちの姉貴とか、亡くなった親父達は、そういう歌が好きでしたから。俺もやっぱり姉さんみたいな年になるとやっぱり、三波春夫さんのステージを観に行くのかな?という感じはあったんですよ、子どもごころに。 ただほら、やってきた音楽がちょっと違ってきたもんだから、なんかそれをね、申しわけないけども、僕は演歌がダメとか全然言う気はないですが、なんかみっともよくない、と自分で思ってたんですよ。だからね、そういう意味では日本のコンサートってね、あんまり大人が行きにくい。 ところが、吉田君のコンサートは凄いです。もうこの間、驚きました、日立。日立市という所で茨城県ですか。あの十何年振りに行ったんですが、ご近所のおばさんがツッカケのまんまで一番前の席にですね3、4人パンを食いながら大股開きだったですよ。(笑)それ見た瞬間に、止めよう、と思いました。(笑)大人が来たっていい、ね、いろんな人が来ていいって言いながら、来る時は多少考えてくれっていうのがねやっぱりあります。正直言ってステージへバーンと出て行って、うわぁーって言ってるのはいいんだけど、やっぱり目が合うんですよ。目が合って知ってる奴が居たりすると、なんできょうも来たんだ、とか、ね、それからあの、追っかけのおばさんがいるんですよ、おばさんで追っかけ。すると、ここまで来なくていいのよ、とかいう感じとか、それからそのファッションが近所からツッカケで、久しぶりで拓郎来るから、みたいな感じでツッカケでアンパン食いながらボーッと口開けて大股開きで見てると、歌ってる歌が死んでしまう、っていう気がしてね、帰ろう、っていう気になるんですよね。ぜひ前の方のお客さんは、なるべく僕を喜ばせるような、盛り上げる、みんなが盛り上げながらいかないと、長生きできませんから。(笑)はい、環境作りはですね、みんなでしたいと思います。 アナ: 最近、大人も楽しめるコンサートっていうのが、みなさん頑張ってるっていう気がします。 拓郎: 結局、だから、僕達が年をとってきたっていう事ですよ。そういう前例がないんですよ日本には。例えば44歳で全国ツアーやってる奴っていないですからね。いないんですよ、例えばね、かまやつひろしっていう人はツアーやってるかって言ったらやってませんから。やってないからいけない、とは言いませんけどやってる人はいない、と。 そうなると前例がないから、僕、ずっとやってなくちゃいけないんですよ、これは、ツアーは。50になっても全国ツアーができるかどうかっていう問題は、こっちへ置いといて、いける所まではツアーっていうのは、止めない、と。そこに居てやろう、っていう感じはありますけどね。お願いだから前の方に来る人は・・お願いしますよ。すごいロマンチックな歌、歌ってるのに。(笑)
続く
 
 
 
 
 

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